電気自動車のレース「Formula e」ですが、つまらないと感じる人が多いようです。
なぜフォーミュラEはつまらないのか。
1.エンジン音・排気音がしない
フォーミュラEは電気自動車のため、排気音がせず、非常に静かです。
走行していても鳥の声が聴こえるくらい静かです。
これがFEがつまらない最大の原因です。
たとえ時速200キロ以上で走っていても、音がないと迫力に欠けます。
「速さ」というのは観客には意外と伝わりづらく、テレビで見るとさらに伝わりません。
また、フォーミュラEのモーター音は「キーン」とした高周波音で、お世辞にも耳心地が良いとは言えません。人によっては不快ですらあります。
2014年にF1が自然吸気からターボエンジンに変わり、排気音が小さくなった時に、ほとんどの人は不満を口にしました。
「音」は自動車レースに限らず、非常に大きな印象を与えます。SUPER GTでは車種ごとに異なるエンジンサウンドがするのが魅力です。
それだけ自動車レースにおいて「音」は重要な魅力です。
2.コースが狭すぎる
フォーミュラEは公道を使用することもあり、サーキットが狭いです。
このため、コース幅を使った派手なオーバーテイクがしづらく、オーバーテイクが非常に地味です。
高速コーナーが少ない公道サーキットはレーシングカーの速さが伝わりづらいという欠点があります。コーナーがほとんど低速だからです。
例えば、鈴鹿サーキットのS字区間のような、レーシングカーならではの迫力のある高速コーナリングが見られる場面はフォーミュラEには全くと言っていいほどありません。
公道ではレーシングカーがダイナミックな走りをしません。
その昔、F1で「バレンシア市街地コース」での公道レースがありましたが、とにかく不評でした。
3.面白いのは最初と最後だけ
フォーミュラEはどのマシンも同じシャシーを使っていることもあり、チーム間の差は非常に小さいので、毎回接戦が繰り広げられています。
しかし、混沌とする最初の数周と、バッテリー残量が少なくなる最終盤以外は、あまり大きな動きはなく、周回しているだけという展開になることも多いです。
めちゃくちゃな展開になってそれが面白いということもたまにありますが、本質的な面白さではありません。
4.ピットストップがない
フォーミュラEは、非常に硬く耐久性の高いタイヤを使用しており、バッテリーもゴールまで保ちます。ピットストップが必要ありません。
ピットストップ戦略が不要になるため、単調なレースになりがちという問題があります。
ピットストップがないため、後方からスタートしたドライバーが順位を上げるのは至難の業で、予選で順位が低ければもう勝ち目がないことも多いです。
ピットストップがあれば、ピットストップのタイミングをずらしたり、タイヤ戦略を変えたりして後方からの追い上げを狙うことも可能になります。
インディカーやSUPER GTでは、給油やタイヤ交換で展開が変わることも多いですが、それがないのがフォーミュラEです。
メカニックによるピット作業やチームワークもモータースポーツの魅力の一つです。
5.マシンに個性がない
各チームが統一のシャシーを使用しているため、マシンごとに個性はありません。
例えば、このチームはストレートが速い、このチームは低速コーナーが得意といった差は一切ありません。
パワートレインは異なりますが、コーナリング等はどのマシンも似たような性能です。
そのためか、フォーミュラEの車自体に興味を持つ人が少ないというのもつまらない理由です。
シャシーに関しては開発競争もないので、あっと驚かせるような新技術が登場することもありません。
「凄さ」が伝わらないスポーツは盛り上がらない
スポーツにおいて、「凄さ」がよくわからないものは人気が出にくい傾向があります。
野球でホームランを打ったら凄いですし、160km/hのストレートを投げたら凄いですし、サッカーで何人もかわしてゴールを決めたら凄いです。フィギュアスケートで4回転を飛んだら凄いですし、駅伝の選手が走るスピードを間近で見ればその凄さがよくわかります。
インディカーが370km/hでオーバルコースを爆走するのも、コースサイドから見れば驚くような光景です。
悪路を走るWRCではほんの少しのミスでマシンがコースアウトして大破する危険性があり、それをコントロールするドライバーの技術は「凄い」です。
↓ラリーカーが爆走する映像
フォーミュラEにこういう迫力はありますか・・・?
残念ながらありません。