「スーパーフォーミュラ」がつまらない理由

日本最高峰の自動車レース「スーパーフォーミュラ(SUPER FORMULA)」がつまらないと言われてしまう理由。

1.短い周回数

スーパーフォーミュラはF1やインディカーと比べると、レース距離が短く、良いところでレースが終了してしまうことがあります。

1レース1時間程度で終了します。

長ければいいというわけではありませんが、短ければ当然バトルの総数も減り、淡白なレースに感じてしまう可能性もあります。

2.あまりにも『日本』中心

日本で行われているから当然だと思う人もいるかもしれませんが、アメリカで行われる「インディカー」には、20人の外国人ドライバー、つまりアメリカ出身以外の選手が20人も参加しています。

一方、2024年のスーパーフォーミュラには、外国人選手がプルシェールたった1人です。

グローバル化と言われる時代に、日本人だけでレースをやっている。それがスーパーフォーミュラです。

日本のプロ野球やJリーグですらたくさんの外国人選手が参加しています。

スーパーフォーミュラは深刻なガラパゴス化に陥っています。

また、ホンダとトヨタのみが自動車メーカーとしてスーパーフォーミュラに参戦している状況です。

FIAのスーパーライセンスポイントも、インディカーで年間優勝すると40点ですが、スーパーフォーミュラで優勝しても25点です。

それだけ低く評価されているのが現状です。

スーパーフォーミュラには華やかさがありません。各チームのスタッフ数は多いのに、F3を見ているような感じ・・・。

3.給油なし・1回だけのピットストップ

スーパーフォーミュラは以前、レース中に給油がありました。

現在では給油はなくなりました。

給油があると、車が軽くなることによるペースアップ、あるいは逆に重くなることによるペースダウンが起こります。

スタートで重めに積んで長く走るとか、軽めにして早めにピットインするなど、様々な戦略性が生まれます。

しかし、全員が同じメーカーのタイヤを使っていることもあり、給油がないとほとんど似たようなタイミングでピットインし、戦略性に乏しくなります。

4.少ないレース数

スーパーフォーミュラは年間わずか9戦、しかも同じ場所で何度もレースをします。

2024年では鈴鹿で3回。富士で3回。さすがに飽きます。

アメリカのインディカーは2024年に合計17戦行われます。

スーパーフォーミュラ:9戦
インディ:17戦

フォーミュラ2ですら14戦あります。

レース数が少ないと、それだけ馴染みのないものになっていきます。

レース数が少ないとチャンピオンシップにおいて1レースの重みが増すため、1回リタイアしただけでもうタイトルの権利がなくなるということも起きます。

5.迫力のないエンジン音・排気音

スーパーフォーミュラは、2リッター4気筒のターボエンジンを使っています。

残念ながら、エンジンサウンドやエキゾーストノートに魅力があるとは言えません。

これはスーパーフォーミュラだけでなく、世界的にフォーミュラカーレースの傾向と言えます。

スーパーフォーミュラの排気音はF1よりは大きいのですが、それでも昔のようなサーキットに響き渡るような轟音ではありません。

↓盛り上がっていた頃(フォーミュラ・ニッポン時代・2004年)

スーパーフォーミュラとは逆に、音に魅力があるのが「SUPER GT」です。特にGT300クラスは様々な車種がエントリーしていることもあり、車ごとに全く異なる排気音を聞けます。

6.象徴的なレースがない

「ル・マン24時間レース」(WEC)
「インディ500」(インディカー)
「モナコGP」(F1)

「ニュルブルクリンク24時間」、NASCARの「デイトナ500」

F3の「マカオGP」

このような、伝統のある特別なレースがスーパーフォーミュラにはありません。

「インディカーの他のレースは見たこと無いけどインディ500だけは見ている」という人もいるでしょう。

こういった象徴的なレースがあると一気に盛り上がるのですが、残念ながらスーパーフォーミュラは毎回同じような感じで開催されます。

普段とは明らかに特殊な状況で、ドライバーも観客も「特別感」を感じられるレースは大事なのかもしれません。

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